えほんかいじゅうのうちゅう 100万光年の心の旅

独自の心理学の視点から、社会、事件、政治、学校教育、幼児教育、育児、発達、障碍児者、人間関係、心の病などについてコメントや意見、論説を試みます。

先が見えて来ない政策論議

民主党新政権が発足して、新大臣の方々が次々と政策を発表している。

その中で、特に世論を二分しているのは、国土交通大臣が表明したダム建設中止表明だろう。また沖縄の米軍基地移転もマスコミのトップに載ることが多い。

その中で、私が注目しているのは、厚生労働大臣が関わる、「障害者自立支援法廃止」と「子ども手当」の問題だ。

いずれも国民にとっては身近で重要な案件だ。

広く高齢者まで含めて、国民の障害者の割合はかなり高いはずだ。手元に資料がないので記憶を辿っているが、確か5人に1人は障害者の認定を受けている。

また、子ども手当の支給にあたっては、配偶者控除、扶養控除の廃止がセットになっている。これは多くの国民にとって関係がある問題である。

障害者自立支援法に問題点があるのは明らかである。本人負担がよく問題になっているが、私の娘の場合、東京・多摩市に住んでいて、隣の稲城市の就労支援施設に通っている。この自治体をまたがった利用が非常に難しいことが、最近だんだんとわかって来た。

例えば、稲城市の施設に通っていても、さまざまな手続きは多摩市で行なう。稲城市民ではないので、施設利用にあたってはいろいろな制限がある。実に面倒で使いにくい。

さて、これらの問題点は置いといて、本題は、法律・制度を廃止するのであれば、同時に対案を示すべきところを「廃止」だけが先に広まってしまって、後が何もでてこないところである。

これでは施設など、現場は大混乱、不安が渦巻いてしまう。

現行制度の問題点は、きちんと整理して、新制度案とセットで国民に表明してほしい。

私たちが選挙で一票を投じたのは、マニフェストの完璧な実施ではなく、旧政権の冷淡な政策を転換してほしかったからである。

ただやみくもに何でも廃止、中止ばかりでは、野党時代と何ら変わりがない。

障害者自立支援法については、早急な制度改革案を示してほしい。

わずか66年前のことを私たちは忘れてはならない

66年前の1943年10月21日。学徒出陣の壮行会が東京で行われた。

太平洋、アジアでの戦争が激しくなり、日本は各戦線で敗退を繰り返す状況だった。

戦局の打開と国民の団結を目的として、当時兵役を免除されていた学生を戦地へ送り出すイベントを行った。

学徒出陣壮行会である。

この日から数多くの学生が戦争に駆り出された。

どれだけの学生が兵役についたのか、政府の怠慢により正確な数はわからない。

たくさんの学生が戦死したのは間違いない。特攻隊で生命を落とした人も多い。沖縄では、ひめゆり部隊など数多くの女学生が亡くなった。

もちろん戦争で生命を落としたのは学生だけではない。空襲や原爆の被害は計り知れない。

学徒出陣によって軍人と民間人の境がなくなった。

国防を理由にいかに軍事力を増強しても、民間人の犠牲を防ぐことはできない。これは歴史が証明している。

戦争にルールなどないことを再認識しよう。

また、ひとつの時代が過ぎ去っていく…

 17日午前9時25分ごろ、長野県軽井沢町のホテルの客室で、男性が首をつって死亡しているのが見つかった。県警軽井沢署は、音楽プロデューサーで「ザ・フォーク・クルセダーズ」メンバーだった加藤和彦さん(62)=東京都港区=と確認した。遺書のような文書が客室に残されており、自殺とみられる。
 同署によると、加藤さんは16日から一人でホテルに宿泊。加藤さんの知人から「心配だ」との連絡を受け、ホテル側が内線電話を掛けたが応答がなかった。このため、17日午前8時半ごろ、軽井沢署に「宿泊客の様子を確認してほしい」と通報し、駆け付けた署員が発見した。
 加藤さんは京都府出身。1965年、大学在学中にクルセダーズを結成。その後、サディスティック・ミカ・バンドを率いた。「帰って来たヨッパライ」「あの素晴らしい愛をもう一度」などのヒット曲がある。【10月17日時事通信】


最初にネットのニュースを読んだ時は、あまりの驚きに心臓の鼓動が早まり、呼吸が苦しくなった。

私より一世代上のいわゆる「団塊の世代」と言われるところにいて、長年に渡って私たちに影響を与え続けた方だ。「帰って来たヨッパライ」はまだ子どもの頃だったし、フォークソングの草分け的な存在だった。

なぜ? と誰もが思うことではあるが、ご本人自身は長年悩まれていることがあったのかもしれない。

人の悩み、心の奥底は、誰にもわからない。秘密がいくつもあって、言えないこともたくさんある。年齢に関係なく、誰でも自身にはあることだ。

それが自殺に結びついてしまうかどうかは、私は紙一重の世界だと思っている。

死ぬことはとても苦しい選択だが、人は意外にふとその瞬間にそちらへ行ってしまうものだ。こうしてブログの記事を書いている私も、数十分後、帰宅する時に線路にとび降りていても不思議ではない。

人の心、人の運命など、そのようなものなのである。

残された家族、親族は通夜だ葬式だと大変だが、これから死ぬ人はいちいちそんなことは考えない。

死が身近に感じられた出来事になってしまった。

人にやさしくすること ゆっくりと生きること

元マラソンランナーの増田明美さんは、ご自身の娘さんがダウン症であることを公表した。

ダウン症は染色体の異常による遺伝子の障碍で、ある一定の確率で出生する。特徴的な顔つきなので、比較的社会では認知されている障碍と言える。

増田さんは「マラソンランナーとして現役の時は、自分より前に走っている人がいることが絶対に許せなかった。でも、今こうして娘を育てていると、ラストをのんびりと走り、ゴールするのもいいことなんだと思うようになった」と語っている。

ロサンゼルスオリンピックの柔道・無差別級で金メダルをとった山下泰裕氏は、ご自身の二男が自閉症であることを公表した。

山下氏は「今まで、人よりも劣るのは努力や根性が足りないからだと考えてきた。しかし、負けることが悪いことではないことを学んだ。この子が生まれなかったら、今でも私は人を上から見下ろしていただろう」と語っている。

人々に感動を与え、今なお影響力を持った人々が障碍について語ることは、非常に大切なことだ。

特にスポーツ選手はプライドも高く、身体能力が高いことが人間としての優秀さを示すと固く信じている。だからインタビューで「立派な身体に産んでくれた両親に感謝します」と言う。

しかし、人間の、人生の尺度はそれだけではないことを知ると、その人はやさしくなる。人を競争相手だと決めつけることなく、ゆっくりと自分のペース、障碍を持った子のペースに合わせることができるようになる。

個々の能力ばかり伸ばすことがまかり通っている保育界に、このような考え方は通用しないのだろうか。

伸びる子はどんどん伸びればいい。学校で言えば「飛び級」があってもかまわないと思う。しかし、ゆっくり歩きたいという権利も尊重すべきだ。

これは人間の原点ではないだろうか。

障碍を持った子どもを何が何でも普通学級に入れたい、という親の気持ちはよくわかる。私も自分の子どもを普通学級に入れるため奔走した。しかし、その結果、いじめや教師の無理解により、心に大きな傷を負い、そのダメージは20歳を過ぎた今でも残っている。悔やんでも悔やみきれないことだ。

時間の流れが人や場所、行動によって尺度が変わるように、人の生き方のスピードもそれぞれであっていいのではないか。横並び一線に並んで、よーいドンはもう終わりにしてほしい。

そして、ひとりひとりをみんなが存在を認め、見守ってあげることが大切だ。

(ただし、だからと言って特別支援学級や特別支援学校の教育内容が良いとは限らない。そのことはまた別の機会に書き込もう)

死刑制度に対する憂うつ

 米テキサス州で娘3人を殺害したとして5年前に死刑を執行された男が、実は無実だった可能性が高いことがその後の州特別委員会の調査で判明した。
 しかし、リック・ペリー州知事が委員長らを突然解任し、「もみ消しではないか」との批判が広がっている。
 処刑された元自動車修理工のキャメロン・ウィリンガム死刑囚は1991年、夫婦げんかの末に自宅に放火し、屋内にいた幼い娘3人を殺害したとして訴追された。裁判で無実を主張したが、2003年に死刑が確定。04年2月に薬物注射で刑が執行された。
 ところが、04年末に「シカゴ・トリビューン」紙が捜査の誤りを指摘する記事を掲載。これを受け、捜査を再検証する特別委員会が設置された。委員会の委託を受けた放火犯罪専門家は今年8月、「放火と断定する科学的根拠はなかった」と指摘し、ストーブからの失火などの可能性もあったとする報告書をまとめた。

 報告書は10月初めに委員会に正式に提出される予定だったが、直前になってペリー知事が委員長ら4委員を解任、知事と親しい人物が新委員長になった。委員会はその後開かれておらず、報告書は宙に浮いた形になっている。
 知事は、「委員長らは任期切れで代えただけ」と主張している。だが、地元紙は「調査結果をつぶすため職権を乱用した」と厳しく批判。CNNテレビも、知事側近が以前から委員長に圧力をかけていたなどと報じ、波紋が広がっている。
 ペリー知事は、ブッシュ前知事の大統領当選後、00年末に副知事から昇格した。【読売新聞/ロサンゼルス=飯田達人】


死刑が執行されてしまったので、真相は分からない。しかし、死刑制度には必ずこのような問題が起きてしまう。無実だったかもしれない人が、人の手によって生命を絶たれるのである。

このようなことを考える時、死刑制度は再考するべきだ。

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プロフィール

Author:kokoronomori
都下某市にある小さな保育園のサラリーマン園長。
子どもの味方。こころのカウンセラー。
臨床発達心理士。
特別支援教育士。
自閉症スペクトラム支援士。
こども環境管理士。

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